第46回 瀬戸夏樹「ドーナツ」

シチュエーション

執筆の立ち上がりをドーナツ屋さんで


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小説を書く作業は、いくつかの段階に分けられますが、私の場合、いつも苦労するのは立ち上がりです。
最初の段階さえ上手くいけば、その後はスラスラと進むことが多いのですが、時には何時間も机の前に座る気になれず、イライラと部屋の中を歩き回ったり、スマホを起動しては閉じてを繰り返したりします。
締め切りが迫っている時などは、時間がないのに仕事が始められない、そんなジレンマに苦しみます。
場合によっては極度の緊張に苛まれることも。

そんな時、私にとって助けになるのがドーナツ屋さんです。
自宅の机にはなかなか座る気になれない私ですが、甘い物には目がないので、ドーナツ屋さんのテーブルにはすんなりと着席できます。
リーズナブルなのもドーナツのいいところです。
300円もあれば、コーヒー付きでドーナツを食べられるので、そこまで負担になりません。

作業の邪魔にならない程度の話し声と人の気配を感じながら、甘いものを食べてコーヒーを飲んでいると、緊張していた心が自然とほぐれてリラックスできます。
部屋で一人、机に向かっている時にはなかなか出て来なかった文章がスラスラと出てきて、時にはそのまま何時間も居座ってしまったり。

ドーナツ屋さんは私の執筆活動にとって、なくてはならないエッセンスです。

Profile

瀬戸夏樹 せと・なつき

作家。新作『追放されたS級鑑定士は最強のギルドを創る』の第1巻がオーバーラップ文庫より2019年5月25日に発売。
ほか、TOブックスより『塔の魔導師~底辺魔導師から始める資本論~』を手がける。
https://www.amazon.co.jp/dp/4865544925

担当編集メシ

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校了明け

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会社の近くのラーメン屋さん、その7。
塩豚骨ラーメン。
塩ラーメンにしてはこってりしているけれど、豚骨ラーメンにしてはさっぱりした味でした。
一緒に注文したチャーシュー丼も美味しく、校了明けの身体を癒やしてくれました。(編集H)